水サンプル精製(解説&PDFあり)
【注意事項】これから実験を始める方の予習として、又は、既に実験を始めている方の復習としてご利用下さい。この動画や解説をみながら実験をするものではありません。実験は危険がいっぱいです。必ず実験に精通している方に教えてもらいながら安全に実験を行いましょう。
【必要物品】
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- バブリング装置(グローブボックス内で組み立てたもの)
- 液体窒素
- 液体窒素エタノール
- グラファイトカード(水サンプル精製用)
1. バブリング装置を取り付け、真空引きをする
①2、4、20のバルブが閉まっていること、それ以外のバルブが開いていることを確認する。
②組み立てたバブリング装置をラインに取り付ける
バルブ2側が導入口(ストロー部分に繋がるバルブ)を、バルブ4側に排出口を取り付ける
③バルブ2、4を開き真空引き(CH2が≦10⁻5、CH3が≦10⁻3となるまで待つ)
④液体窒素エタノールをバルブ7~8、9~10に取り付ける
2. リン酸を入れ、バブリングをする
①バルブ5、10、12、14、17を閉じる⇒ポンプから切り離す
②バルブ13~14にデュアー半量の液体窒素を設置する
③CH4の値が700hPaとなるようにHeを入れる⇒CH4の値を記録
④バルブ6を閉じる
⑤排出口側のバルブをゆっくりと開く
⑥導入口側のバルブをゆっくりと開く
⑦CH4の値を記録⇒800hPaとなることを確認する
⑧バルブ16を閉め、一呼吸おいてバルブ17を開ける⇒CH4の値が0mbarとなる
⑨リン酸容器を回させ、サンプルにリン酸を投入する
⑩バルブ3を閉じる
⑪ポンプのスイッチON
⑫タイマーを15分に設定しバブリングする
3. CO2ガス量を確認する
①15分バブリングしたら、ポンプのスイッチOFF
②バブリング装置の導入口⇒排出口の順でバルブを閉める
③バルブ2、4を閉める
④バルブ15を閉める
⑤バルブ13を閉め、バルブ3を開く
⑥バルブ9~10に設置していた液体窒素エタノールを取り外し、調整しなおしておく
⑦バルブ14をゆっくり開け、不要ガスを真空引き→ポンプが落ちないように注意!
⑧CH4の値がほぼ0mbarとなるのを確認する
⑨バルブ14を閉める⇒重要:閉め忘れるとCO2ガスを取り逃がすので注意!!
⑩バルブ17を閉め、バルブ16を開ける
⑪素早く液体窒素から液体窒素エタノールへと交換する⇒CO2ガスが出てくるまで5分ほど待つ
⑫CH4の値が落ち着くのを待ってガス量を記録する
⑬CH4の下(バルブ16~17)に液体窒素を設置する
⑭CH4の値が下がりきるまで待つ
⑮バルブ16を閉める
⑯液体窒素を取り外しヒーターで温める
⑰CH4の値を記録
4. CO2ガスをグラファイト化ラインへ
①グラファイト化ラインの水トラップに液体窒素エタノールを設置する
②水精製ラインとグラファイト化ラインを繋ぐバルブを開く
③VA3とVA13を閉める
④バルブ18を閉める⇒重要:閉め忘れるとCO2ガスを取り逃がすので注意!!
⑤バルブ17を開きCO2ガスをグラファイト化ラインへ
⑥VA11とVA6を閉める
⑦液体窒素をCO2トラップに設置する
⑧VA3をゆっくり開ける
⑨圧力計が下がりきるまで待つ⇒残圧を記録
⑩VA3を閉め、VA11を開き不要ガスを真空引きする
⑪VA5を閉め、液体窒素を取り外す
⑫ヒーターで温めてガス量を記録
⑬VA7を閉め、ポートを液体窒素で冷やす
⑭VA6を開きG11のCO2ガスをポートへ移す
⑮G11が0hPaとなった事を確認し、一呼吸いてからポートのバルブを閉じる
⑯液体窒素を外しポートのCO2ガス量を記録
⑰H2 target pressにポートの2倍のガス量を記入する
5.H2を入れグラファイト化スタート
①ポートを液体窒素で冷やす
②モニター画面でポートのガス量が0hPaとなった事を確認する
③ポートのバルブを開き真空引き
④H2のバルブを開き真空引き
⑤VA6とVA12を閉じる
⑥H2 target pressを各ポートに入れる
⑦ポートのバルブを閉め、液体窒素を外す
⑧ヒーターを被せ、ヒーターのスイッチON
⑨630℃、6hrに設定し、グラファイトスタート!
6.バルブを開き元の状態へ戻す
①グラファイト化ライン側はポート以外のバルブを開いて真空引きする
②水精製ライン側は、大量のガスがライン内に残っているため、ポンプの状態を確認しつつ ガスを捨てていく
③サンプルを取り外す
④ダミーの石英管を取り付ける
⑤バルブ2と4を開き、ライン全体を真空状態にする