C3・ANU・NIST精製(解説あり)
【注意事項】これから実験を始める方の予習として、又は、既に実験を始めている方の復習としてご利用下さい。この動画や解説をみながら実験をするものではありません。実験は危険がいっぱいです。必ず実験に精通している方に教えてもらいながら安全に実験を行いましょう。
【必要物品】
- エアダスター
- BEMCOT
- アルミフォイル
- ウルトラトル(ライン用)
- ウルトラトル(ブレーカー用)
- ブレーカー
- ブレーカー用バルブ
- ヤスリ
- サニメント
- グリース(APIEZON-L)
- グラファイトカード(STD用)
【今回の実験動画ではC3で実演します】
精製を始める前に・・・ 1. C3で使用する4port以外の使わないportバルブを閉めておきましょう! 2. 精製で使う4portのうち、1portはラインに残ったガスを無駄なく捕集するために最後に使いますので, このportバルブも閉じておいてください
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1. ブレーカーをラインに取り付け、真空引きをする
①組み立てたブレーカーをラインに取り付ける。ウルトラトルがしっかり閉まっていることを確認する。
②VA1を開き、真空計の値が≦5.0×10-3となるまで待つ。
③真空ポンプ直近のトラップをLN2で冷やす。
④LN2を入れて水あめ状まで冷やし調整したエタノールを水トラップに設置する。
2. 精製スタート
①真空計の値が≦5.0×10-3となったことを確認して、VA12とVA3を閉じる。
圧力計の針が動かないことを確認する(圧力が上がる場合はリークしている)
②圧力計を見ながらブレーカーの黄色いバルブを回し、石英管を割る。
黄色いバルブを回している途中で圧力計の針が動く場合はリークしている
③圧力計の値をTotal Pressure欄に記入する。
④VA11とVA6を閉める。小さいデュアーにLN2を半量注ぎ、CO2トラップに設置する。
⑤VA3をゆっくり開き、圧力計の針がスーッと下がるのを確認する。
⑥圧力計の針の動きが落ち着いてきたら、LN2をデュアーに注ぎメスアップする。
圧力計の針の動きが止まったらResidual Gas Pressureに値を記入する。
⑦サンプル直近のVA1を閉める。
⑧VA11を開き、不要なガスを真空引きする。
真空計の値が≦5.0×10-3となるまで真空引き
⑨VA5を閉じる。CO2トラップのLN2デュアーを取り外し、CO2トラップを温める
⑩モニターG11のCO2量をManometer G11に記入する。
⑪LN2をなみなみ注いだデュアーを一つのportに設置する。
⑫VA7を閉じる。
⑬VA6を開く。モニターのG11の値が0となった事を確認する。
⑭一呼吸おいて、VA6を閉める。LN2を外し、温めてCO2ガスを他portへ拡散させる。
⑮モニターで各portのCO2値が安定していることを確認し、portのバルブを閉じる。
⑯残しておいたportにLN2を設置する。Portのバルブを開き、ラインに残ったガスを集める。
⑰portのバルブを閉じる。LN2を外し、モニターでガス量を確認する。
⑱精製の工程で閉めたバルブを全て開け、サンプルをラインから取り外しライン全体を真空引きする。
3. H2を各portへ入れる。
①モニターに表示されているportのGas pressを記入する。portのGas pressの2倍の値をH2 target pressに記入する。
②小さいデュアーを4つ用意し(ANU・NISTの場合は5つ用意)、LN2をなみなみ注いで4portを冷やす。
③モニターで冷やしたportのガス量が0となった事を確認し、一呼吸おいてから各portのバルブを開き真空引きする。
④H2につながるチューブ内も真空引きするため、H2に繋がるバルブも開ける。
⑤≦5.0×10-2まで真空引きしたことを確認して、VA6とVA10を閉じる。
⑥モニターを見ながらH2 target press 値のH2を各portへ入れていく。
⑦H2 target press 値に達したものからportバルブを閉じる。H2 pressに実際のH2量を記入する。
⑧すべてのportにH2を入れたら、VA6とVA10を開きラインに残ったH2を真空引きする。
⑨≦5.0×10-2となるまで真空引きしたことを確認したらH2ボンベへ繋がるバルブを閉じる。
⑩LN2を取り外す。
⑪ヒーターを取り付ける。
⑫ヒーターの主電源ON。630℃、6hrグラファイト化する。