グループA Diary Day1 (9/2)
初日の今日(9/2)は、柏キャンパスの AORI の講義室でのオープニングセレモニーから始まりました。さまざまな方々からのご挨拶をいただいたあと、アイスブレイクも兼ねてサイエンスコミュニケーションのちょっとしたワークショップがありました。スマートフォンや X 線を 100 年前からきたタイムトラベラーにどう説明するか? という内容で、相手の立場に立って説明するというサイエンスコミュニケーションの基本であり難しいところでもあるところを体感できました。そのあと、IODP の探査に関する講義、オーストラリアと日本の政治的・経済的な結びつきに関する講義、自然災害に関する講義の 3 つを受け、キャンパスツアーに連れて行っていただいて初日は終了しました。
今日行われた三つの講義のうち、個人的に最も面白いと感じたのは、Heslop 先生の自然災害に関する授業です。「災害」とは人命や誰かの財産に被害が及ぶもののことをいうという定義は、言われてみれば当たり前かもしれませんが、自然と人間の関わりについて再考させられるものでした。また「災害リスク=その事象の起こりやすさ×その事象に対する脆弱性÷回復へのキャパシティ」の式は、自然災害というこの研修全体のテーマが自然科学にとどまらず、社会科学・人文学に及ぶ物であることを端的に示していると思いました。なぜなら、ある事象の起こりやすさは自然科学的な要因によって決まりますが、それに対する脆弱性・回復力は政治や経済といった要因、また社会として何に価値を置くかという根本的な考え方の問題であるからです。これはこれからの 2 週間を過ごすにあたって常に念頭に置くべき考えであるように思います。
ところで、この研修のもう一つの大きな目的である国際研修の側面についてです。私は 2024 年 3 月に行われたオーストラリアでの国際研修 1 にも参加しましたが、そちらのほうでは講義等は英語だったものの参加者同士は日本語でコミュニケーションしていました。今回は生徒同士のディスカッションや雑談もすべて英語ですので大変です。グループワークにうまく参加できずチームメンバーに気を使わせてしまっったり、せっかく話しかけてくれたのに一言で会話が終わってしまったりして申し訳ない気持ちになることも多々ありました。英語力自体は短時間でそう簡単に伸びる物ではないと思いますが、限られた英語運用能力の中でいかにコミュニケーションを図るかという点が重要なことだと思います。萎縮せずに積極的な姿勢で参加することを当面の目標としたいと思いました。