Group A reflection day 1
1日目は、主に自然災害に関すること、具体的には地震、森林火災などを学んだ。
講義1;自然災害、津波
一般に、リスクの大きさを判断する際には、hazard, exposure, vulnerabilityの三つを 考慮する必要がある。また地震については、ただ揺れの大きさだけによって被害の 大きさが決定されるわけではなく、これについても以下の3つの要素、maginitude, distance, local soilsにより決定される。過去の地震のデータを見ても、比較的マグ ニチュードの値が大きくないもの(6,7あたりの地震)で非常に大きな被害をもたら していることがわかる。地震や地殻の変動などをプレートの相互作用(subduction )による現象として捉えるplate tectonicsを学んだ。また、地震に伴う現象として、 正確ではないが一定の周期性があること、共振現象、液化現象が起こることを学ん だ。さらに、”Tsunami”と言う単語が英語として浸透しているが日本語に由来する言 葉だと知らないという声もあった。
講義2;経済 種々のデータから見えるコロナ禍における日本経済の変化を知った。例えば、移動率と、小 売の売り上げや失業率あるいは労働時間といった関係である。また、貸付のデータからこの 情勢下で日本の企業の経営状態の特徴が推察できることを学んだ。
課題3;火山、本栖湖 火山についての講義では、火山の噴火活動などの過去の出来事を周囲の湖などに 残った堆積物、痕跡を調べて分析するreconstructionと、そのようにして得られた情 報から今後どのような活動が起こりうるかを考えるpredictionについて学んだ。これ はそのほかの地震や火災について講義にも共通する研究の仕方であった。
講義4;山火事 日本において自然災害といえば地震が想起されるが、オーストラリアといえばやは り森林火災であろう。収集された気象データから、extreme heat days per year in Australiaは近年急上昇している(確かな記憶ではないが、lectureのなかで示された グラフでは、1940,1950年代と比べると2010年代は10倍以上であった)。人工的に 森を焼くことで森林火災のリスクを減らす伝統的な営みについても説明を受けた。
発展講義;台風
熱帯の台風とその威力を決める海面温度とコリオリ力について説明を受けた。オー
ストラリアにおける台風が南方の乾燥地域へ水分を循環させる役割を担っているこ
とを知った。堆積物の情報から、当時そこが乾燥地域、湿潤地域、海底のいずれで
あるか推定できることを知った。
まとめ;
日本で頻繁に起きる地震とそれに伴う津波、火山噴火に伴う地震、オーストラリア
の森林火災、サイクロンなど、世界で起きる自然災害のメカニズムと、科学のアプ
ローチによって、自然災害の過去のデータを分析し次の発生を予想する手法、その
歴史を再構築する手法を学んだ。特にあらゆる自然災害における分析で、同じよう
な地質学的アプローチが取られることは驚きだった。講義を通して自然科学の分野
(特に気象など地球全体の活動について)における、過去の分析の重要性をよく理
解することができた。ところで、日豪両国とも、環太平洋造山帯に位置しているこ
となどからも頻繁に発生する自然災害に対して日々対処していかなくてはならない
が、地球温暖化が輪をかけてその対策を困難にしているとも言えるだろう。