C1精製準備(解説あり)
【注意事項】これから実験を始める方の予習として、又は、既に実験を始めている方の復習としてご利用下さい。この動画や解説をみながら実験をするものではありません。実験は危険がいっぱいです。必ず実験に精通している方に教えてもらいながら安全に実験を行いましょう。
【必要物品】
- ピンセット
- 採血管
- IAEA-C1
- 乳鉢
- 生化学用リン酸
- 針(HAMILTON)
- シリンジ(リン酸用)
- ウルトラトル
- 針(ウルトラトル用)
- グラファイトカード(STD用)
1. C1を採血管に分取する
①ベンコットにエタノールを含ませ作業スペースを拭く。
②エタノールがしっかり飛ばしてアルミフォイルを敷く。
③採血管の蓋を取り、転がらないようにアルミフォイルで台を作る。
④アルミフォイルの台ごと天秤にのせてドアを閉める。
⑤TEARを押して採血管とアルミフォイルの風袋を引く。
⑥乳鉢にC1を必要量だす
取り出すときにスパチュラやピンセットを使用するとコンタミネーションの原因となるので使わないこと!
⑦乳鉢で砕く
粉々にせず小さな粒にする。粉になった部分は使用しない。
⑧10.5~12.0㎎の範囲に入るようにC1を採血管に分取し秤量する。
⑨蓋をして採血管に『C1+○○㎎』を記入する。
⑩秤量後、乳鉢はエタノールを含ませたベンコットで拭いておく。
2. ウルトラトルとリン酸の準備
①針(ウルトラトル用)の根元にO-リングを取り付ける。
②針をウルトラトルに取り付ける。
O-リングを押し込むようにして入れると入りやすい
③ウルトラトルを組み立てて、しっかり閉める
この時O-リングが効いていなければ、O-リングを圧着させるパーツの向きが上下さかさまになっているので注意
④リン酸用シリンジを組み立てる。
⑤針をつけずにリン酸を必要量とる。
⑥針を取り付ける。
⑦ベンコットを用い、シリンジ内のエアー抜きをする。
3. 初めに空の採血管で針が詰まっていないかテストをする
①組み立てたウルトラトルをラインに取り付ける。
②針に空の採血管を浅く刺し、VA1を開き真空引きをする。
≦5.0×10-3となるまで真空引き
③VA12とVA3を閉じる。
④圧力計の針が動かないことを確認して、針を採血管の奥まで挿入する。
⑤針が貫通した際に、圧力計の針がスーッと振り切れることを確認する。
貫通しても針が動かない、途中で針が止まる、ゆっくりと振り切れるなどの場合は、針の状態が悪いので違う針に取り換えてテストを繰り返し状態のいい針を使用すること!
⑥VA1を閉め、テスト用の採血管を取り外す。
4. リン酸を入れて80℃のヒーターで反応させる
①針を採血管の奥まで刺す。
②VA1を開き真空引きする。
≦5.0×10-3となるまで真空引き
③VA1を閉じる。
④採血管を引き抜く。
⑤真空引きの時に刺した穴と同じ穴にリン酸シリンジを刺す。
⑥メモリを確認しながらリン酸を0.7~1.0ml入れる。
⑦ヒーターのスイッチを入れると設定値の80℃まで上がる。
⑧ヒーターの穴に採血管を入れ、1~2時間反応させる。
5. リン酸シリンジの洗浄
リン酸シリンジは放置すると錆びてしまうので使用後すぐに洗いましょう
①シリンジを分解する。
②水道水でシリンジ内をすすぎ、針をつけて2・3回水を通す。
③純水で同じようにシリンジ内をすすぎ、針をつけて2・3回蒸留水ですすぐ。
④アルミフォイルに包み、乾燥棚で乾燥させる。